7月。倫敦もかなり夏らしくなってきた…と書きたいところだが、今日の倫敦の気温は16度。最高気温は19度の予報で、20度を超すことはない。太陽は出ているものの、体感でもかなり涼しく、長袖長ズボンでもまったく問題がないし、汗ひとつかかない。この国にはクールビズということばはない。三つ揃いのウェストコートを脱ぐだけで十分だからだ。確かにここがスーツ発祥の地であるに違いない。やれやれ、困ったものを全世界に広めてくれたものである。

まったくこんなところに良く人間が何千年と住んできたものだ、という考えが頭をよぎるが、この気候に慣れているイギリス人からすれば、むしろ日本の夏の方が信じがたいものなのだろう。私の出身地である京都は夏は暑く冬は寒い、まったく住みにくい都市ではあるが、それでも浴衣を着て祇園祭のコンチキチンという囃子に耳を傾けながらぶらり歩く鴨川沿いには風情というものがある。噫。ここ倫敦にはそういったものは何一つない。環境によって人間性が被る影響というものは我々が思っている以上に大きいのではないかね、ワトソン君。近代資本主義は英国で誕生した社会の仕組みだというが、こんな場所のライフスタイルを熱帯夜の続くマレーシアで模倣できるはずがないだろう。全球化が聞いて呆れる。

何はともあれ、倫敦生活も終わりが見えてきた。現在は試験も一段落して、修士論文に集中すべき時期である。試験結果もひとまずは公表された。ほんらいならば LSE では11月まで試験結果は告知されないのだが、吾等が人類学部では7月半ば早々にすべてをつまびらかにしてしまうのである。他の学部も見習うべきだと思う。半年近く自分の試験結果が公表されないというのはあまりにも酷である。

結果としてはかなり良かった方であると思う。いまいち英国の基準がよくわからないのだが、修士論文で最良の成績である Distinction (優) を取れれば、全体でも Pass with Distinction の成績を貰うことができる。昨年は一人もいなかったということなので、狙っていきたいとは思っている。

卒業後の進路についても、そろそろ書いていきたいと思う。